モテト《エクスルターテ・ユビラーテ》

モーツァルトの《アレルヤ》の名で知られているソプラノ独唱用の小品は、実は彼のモテトの中の終曲をなすものです。
1773年1月17日にミラノのテマチノ教会において初演されているこの《エクスルターテ・ユビラーテ(踊れ、喜べ、幸いなる魂よ)》が、そのモテトです。
このころモーツァルトは、3回目のイタリア旅行を行なっていました。
イタリアはザルツブルク時代の彼にいろいろな形で影響を及ぼしてもいますが、今回の彼は、ミラノでオペラ・セリア《ルチオ・シルラ》を初演するのがひとつの大きな目的でした。
そのためのミラノ滞在中に、彼はこの歌劇のチェチーリオ役をつとめたカストラート歌手・ヴェナンツィオ・ラウッツィー二を独唱者に想定しながら、このモテトの筆をとったと言われています。