モテト《エクスルターテ・ユビラーテ》 その2
ソナタ形式によるアレグロから始められるこの作品は、やはりソナタ形式にもとつくアンダンテに続き、そしてロンド風のアレグロの終曲で結ばれるという、3楽章の形をとっています。
それは、いわばイタリア風のシンフォニアあるいは独奏協奏曲のスタイルを声楽作品に応用したものといってもいいでしょう。
そこでのソロイストは、もちろん高声部の歌手ですが、ここでは、どこまでもラウッツィー二がその役割をつとめることになっており、その音域もすべて彼にあわせたものでした。
このように、この作品が機会音楽的に着想されたものであっても、モテトに数えられているのは、もちろんラテン語による宗教的なテクストが用いられているからであり、また、わずかながらレチタティヴォも置いているからでしょう。
もっとも、この頃のイタリアでは、彼の生地ザルツブルクなどとは比較にならないほど、すでに教会というものを離れた世俗的ともいえるような教会音楽の存在が許されていたわけです。
そのことは、とくに抵抗を感じるようなことでもなかったのですね。