造林をめぐる問題
すべて造林が間断なく続いていれば・・・
また、人工造林をすれば宝の山になるなどと単純に考えての無謀な計画がなければ、大損害を被らずにすんだであろうと残念でなりません。
30年代後半から40年代前半にかけて、伐採収入はあり余って使途に困るほどでした。
しかし、本計画による人工林化のためにますます伐採を進め、造林面積は拡大するばかりでした。
当時営林局が全国に十4ありましたが、前橋営林局一局で年間の造林面積が約1万ヘクタールに・・・
そのうち最大となった一営林署で800ヘクタールになるといったまさに無茶というほかないような大造林時代を迎えてしまったのです。
当然その報いとして、職員、作業員の雇用の混乱、不成績地の続出、手入不良、間伐不能など後遺症がいまだに続いているのです。
さらに一律一樹種の針葉樹造林となったため、国土保全や水源林その他の公益的機能の弱体化を招いたところも多いのです。
現在国有林の人工林率は31%ですが、既にこのような状況にあるのです。
この「林力増強」・・・
即ち人工林化が、林業あるいは国有林野事業の発展のため唯一無ニの方策であるという自らつくった字句に完全に魅せられてしまったというほかありません。